【訪問看護パートはきつい?】失敗しない働き方・給与・オンコールの注意点10選!常勤との違いも解説

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【訪問看護パートはきつい?】失敗しない働き方・給与・オンコールの注意点10選!常勤との違いも解説

公開日:2025.11.20 カテゴリー:転職・働き方/訪問看護

「訪問看護のパートは楽って聞いたけど本当?」 「常勤時代と同じくらい責任が重いならやめておこうかな…」

病棟の激務から抜け出すために、訪問看護パートを検討しているあなたは、期待と不安が入り混じった複雑な気持ちだと思います。

訪問看護のパートは、

  • 時間や曜日の自由度が高い
  • 子育てや家族の予定に合わせやすい

という意味で、とても魅力的な働き方です。

一方で、

  • 一人で判断する責任の重さ
  • 悪天候や渋滞を含む「移動の負担」
  • 訪問以外の「見えない仕事」

など、病棟とはまったく違う“きつさ”があるのも事実です。

この記事では、訪問看護ステーションで実際に働いてきた立場から、

  • 訪問看護パートが「きつい」と言われる理由
  • 常勤との違い(給与・シフト・オンコール)
  • 失敗しないための働き方・職場選びの注意点10選
  • 向いている人・きつくなりやすい人の特徴

まで、包み隠さずお伝えします。

この記事を最後まで読めば、「自分にとって、本当に訪問看護パートが合うか?」「どんなステーションを選べば後悔しないか?」が、かなりクリアになります。

1. 訪問看護パートは本当にきつい?結論から

結論から言うと、

  • 条件と職場をきちんと選べば、かなり働きやすい
  • ただし、責任は常勤と同じくらい重い
  • 「パート=気楽」というイメージで入ると、ギャップでしんどくなる

というのが現実に近いです。

訪問看護パートのおいしいところそれでも「きつい」と言われる理由
週の勤務日数や時間を調整しやすい利用者宅では自分が唯一の医療者になる場面が多い
ステーションによってはオンコールなし・残業ほぼなしもあり得る状態悪化やトラブルに対して、その場で判断する責任が重い
1対1で利用者さんとじっくり関われる移動・駐車・記録など、目に見えない負担が重なりやすい

だからこそ、「どんな働き方をしたいか」+「どんなステーションを選ぶか」がとても重要です。

2. 訪問看護パートがきついと言われる5つの理由と実態

まずは、よく聞く「きついポイント」を整理しておきます。

1. 「一人で判断する責任」は常勤と同じくらい重い

パートだからといって、責任が軽くなるわけではありません。訪問看護は、利用者の自宅であなた一人がケアを提供します。

  • 突然SpO₂が下がった、ルートがどうしてもキープできない、発熱や呼吸困難が出てきた…。
  • こんなとき、すぐそばに主治医も同僚もいません。自分の判断で、次の一手を決める必要があります。

【対処のポイント】

  • 入職前に、「困った時にすぐ管理者に電話で相談できるか」を必ず確認しましょう。
  • 経験が浅い場合は、同行期間やフォロー体制が長めのステーションを選ぶことが必須です。

2. 悪天候・渋滞・駐車など「移動のストレス」が意外と大きい

病棟にはなかったストレスが「移動」です。時間をコントロールしづらいストレスがかかります。

  • 雪や豪雨の日でも、時間通りに訪問するプレッシャー。
  • 住宅密集地や都心部で、駐車場が見つからない。

【対処のポイント】

  • 面接時に「移動手段は何がメインか」「1日の平均移動距離」を必ず確認しておく。
  • 悪天候の日は、早出・スケジュール調整などを管理者と相談する体制があるか確認しましょう。

3. 訪問以外の「見えない仕事」が多い

訪問看護の仕事は、訪問して終わりではありません。記録、他職種への電話・報告、事業所内の会議・研修などがあります。

  • 特に、記録方法が手書きの事業所は要注意です。訪問後に事務所へ戻っての記録作業が、残業の温床になりやすいです。
  • こうした事業所は、業務効率が悪く、残業リスクも高い傾向があります。

4. 利用者・家族との人間関係の調整が難しい

利用者や家族との距離が近いぶん、関係がこじれやすいのも訪問看護の特徴です。病棟よりも個人と個人の関係性が濃くなるため、相性が悪いと精神的な負担になりやすいです。

  • 介護観や価値観が合わず、ケア方針で悩む
  • 性別への要望や、感情的になりやすい家族への対応

【対処のポイント】

  • 「ちょっとしんどい」と感じたら、我慢せず早めに管理者へ相談しましょう。
  • 担当変更や訪問頻度の調整など、組織として対応してもらうことが重要です。

5. ブラック事業所による「訪問件数過多」

ごく一部ですが、スタッフの負担を顧みない「ブラックな事業所」も存在します。

  • 1日に10件以上の訪問が当たり前
  • スタッフが不足しているのに、経営者は現場を手伝わない

【見極めのポイント】

  • 面接時に「1日の平均訪問件数」「最大で何件か」を必ず質問する。4~6件が適正です
  • スタッフの表情が暗い・愚痴が多い場合も、危険信号です。

3. 常勤との違いと、働きやすさを左右する注意点10選

ここからは、「働き方・給与・オンコール」の観点で、特に大事な注意点を10個に整理してお伝えします。

注意点1:パートでも責任は常勤と同じと理解しておく 訪問先では、パート・常勤関係なく**「一人の看護師」としてみられる**ため、「責任が軽いから楽」という前提で入ると、ギャップで潰れやすいです。

注意点2:シフト・拘束時間と「直行直帰」の有無 直行直帰OKの事業所なら、自宅から直接訪問先へ向かえるので、時間を有効活用しやすいです。「必ず事務所に寄る」ルールだと、拘束時間が伸びやすくなります。

注意点3:オンコールの有無とルール パートは原則オンコールなしが多いですが、「たまに手伝ってね」という曖昧な運用がないか確認が必要です。 👉 「パートはオンコールなし」が契約書に明記されていることが理想です。

注意点4:記録方法とIT化の進み具合 タブレットやクラウドで記録ができるステーションを選びましょう。訪問先でほぼ完結できるため、残業が少なく済みます。紙カルテは残業の温床です。

注意点5:1日の訪問件数とタイムスケジュール 多くのステーションは4〜6件/日が目安です。7件以上が常態化していると、移動や記録の時間が圧迫され、常に時間に追われている感覚になりがちです。

注意点6:移動距離・エリア・駐車環境 訪問エリアは「車で何分圏内」か、駐車環境が厳しい地域ではないかを確認。コインパーキング代の扱い(会社負担か自腹か)も重要です。

注意点7:給与形態(時給・件数制・インセンティブ)の中身 時給が高く見えても、「移動時間がノーカウント」「記録がサービス残業」だとトータルでは割に合いません。**「時給の高さ」より「その条件で体力と生活リズムが保てるか」**を重視しましょう。

注意点8:契約内容は必ず書面で確認する 「オンコールはたぶんなしでいいですよ」など、あいまいな口約束は絶対にNGです。給与、勤務時間、オンコールの有無、残業の取り扱いを、雇用契約書に書いてもらうようにしましょう。

注意点9:教育・同行体制と、相談しやすい雰囲気 一人立ちのタイミングは誰が決めるか、困ったときに管理者へ電話しやすい空気かが重要です。ここが弱いと、一人で抱え込んで疲弊しやすくなります。

注意点10:子育てや家族事情への理解と柔軟さ 子どもの急な発熱、学校行事など、家族の事情にどこまで理解があるかが、長く働けるかを左右します。子育て世代のスタッフが実際に働いているか確認しましょう。

4. 訪問看護パートに向いている人・きつくなりやすい人

向いている人の特徴きつくなりやすい人の特徴
自分で考えて動くのが嫌ではない人(指示待ちではない)「パートだから責任は軽い」と思っている人
利用者や家族とじっくり向き合いたい人緊急時に相談するのが苦手で、一人で抱え込みがちな人
病棟の「常に時間に追われる忙しさ」が合わない人時給の高さだけで職場を選んでしまう人
運転や移動がそこまで苦にならない人相談する仕組み(連絡体制)がないと動けない人

訪問看護は“楽な仕事”ではありませんが、「相談しながら、チームで支え合う前提」を持てる人なら、十分にやっていけます。

5. 失敗しない応募・転職の進め方

1. 求人票やホームページだけで決めない

求人票やHPは、基本的に「良い面だけ」が書かれています。必ず、見学、面接、スタッフとのちょっとした雑談を通して、現場の空気を自分の目で確かめてください。

【見学時のチェックポイント】

  • スタッフの表情が明るいか、ピリピリしていないか
  • 事務所が極端に散らかっていないか(IT化の度合いを見る)

2. 転職サイト・エージェントをうまく活用する

転職エージェントは、ただ求人を紹介するだけではありません。

  • 給与・オンコール条件などの交渉代行
  • 過去の離職理由や、人間関係に関する内部情報
  • 一般には出ていない非公開求人

など、個人では取りにくい情報も持っていることがあります。

\ まずは無料で情報収集から始めましょう!/ 複数のエージェントに登録して情報を比較することで、「この条件は普通」「これはさすがにブラック寄り」といった感覚も養われます。

6. 訪問看護パートに関するQ&A

Q1. 病棟経験が少なくても、ブランクがあってもパートとして働ける? A. 働けます。ただし、命に関わる判断を一人で行う場面があるため、教育体制や同行期間がしっかりしているステーションを選ぶことが大切です。「同行は何回くらいか」「一人立ちの基準」などを細かく確認しましょう。

Q2. 運転が苦手でも働ける? A. ステーションによります。都心部や駅チカでは、自転車や徒歩が中心のところもあります。面接時に「運転があまり得意ではないので、自転車や徒歩で回れるエリアを中心にお願いしたい」と具体的に相談してみるのがおすすめです。

Q3. パートから常勤になることは可能? A. 可能です。実際に、まずパートで入職して仕事内容や管理者との相性を確認し、問題なければ常勤へ切り替えるという人は多くいます。ステーション側も、現場を知っている人の常勤化は歓迎されやすいです。

Q4. 「きつい」と感じた時の対処法は? A. 我慢して続ける必要はまったくありません。

  1. 管理者に相談して、業務量や担当ケースを見直してもらう
  2. 別の訪問看護ステーションへ転職する
  3. 一度訪問看護から離れて、クリニック・デイサービスなどで働いてみる など、メンタルが限界になる前に、柔軟に方向転換することも立派な選択です。

7. まとめ|訪問看護パートは「自分のペース」で働くための手段

訪問看護パートは、「きつい」と感じる側面もあれば、自分のペースで働ける自由度の高さという、大きな魅力もあります。

大切なのは、

  • 「楽な仕事」ではないという現実を理解した上で、
  • 自分が譲れない条件を明確にし、
  • その条件に合うステーションを冷静に選ぶこと。

後悔しないための3つの行動

  1. 譲れない条件を紙に書き出す(例:オンコールなし/1日5件まで/直行直帰/子どもの行事優先 など)
  2. 書面での契約を徹底する(口約束に頼らない)
  3. プロの力を借りる(転職エージェントを活用し、内部情報や条件交渉を任せる)

病棟の激務から一歩踏み出し、「看護師+自分らしい生活」を両立できる働き方は、必ずどこかにあります。訪問看護パートは、その有力な選択肢のひとつです。

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