
毎日、業務に追われ、患者さんの命を預かるプレッシャーに押しつぶされそうになっているのではないでしょうか。
「迷惑ばかりかけている…」
「早くこの苦しみから解放されたい…」

新人の頃に患者さんのベッドサイドで悩み泣いたこともあります。
そんな思いを抱えながらも、
「でも、辞めたらどうなるんだろう…」と不安で身動きが取れない。
特に1年目の看護師さんは、出口の見えないトンネルの中にいるような気持ちになることも少なくないでしょう。私もかつて、あなたと同じように悩み苦しみ、「看護師なんて二度とやらない!」と強く思って転職しました。
しかし、今振り返ると、そこには予想もしなかった後悔が待ち受けていたのです。
この記事では
看護師を辞めて他職種に転身した私が、退職後6ヶ月目のリアルな心境を赤裸々にお伝えします。「看護師をやめたら本当に楽になれるのか?」
「後悔しないためにはどうすればいいのか?」
そんな疑問を抱えているあなたは、ぜひ最後まで読み進めてください。きっと、あなたの今後の道を考える上で、何かしらのヒントが見つかるはずです。
看護師なんて二度とやらない!退職までの経緯と当時の心境

私が「看護師なんて二度とやらない!」と心底思ったのは、学生の頃から憧れていた認定看護師を取得した頃でした。それまでの看護師人生は決して平坦ではありませんでした。
1年目に入職した病院はいわゆる「いじめ病棟」で、先輩からの心無い言葉や人格否定が日常茶飯事。
- 「役立たず」
- 「看護師やめれば?」
- 「看護学生の方がマシ」
- 「は?お前だから言われるの!誰がやったかが問題!」
といった言葉が、毎日私の心を深く傷つけていました。
「早く辞めたい」
という気持ちと、
「経験のない自分が他に何ができるのだろうか」
という不安が常に頭の中で渦巻いていました。
それでも、
「辞めたらダメだ」
と自分に言い聞かせ、辛い日々を耐え忍びました。

バーンアウトは,ある集団に特徴的に観察される状態である

認定看護師としていろんな方にの相談を受けますが、働く場所を変えた方が早いですね!組織に根付いた文化、習慣は変えることはできません!
転職を決意した理由とその先に見えたもの

閉鎖的な空間で働き続けていると、ふと頭をよぎることがありました。
「このままで大丈夫?」
「私、病棟にちゃんと居場所あるのかな…?」
出勤できているだけで「よく頑張ってる」と自分を励ましながら働いていましたが、今思えばこれも間違いでした。
当時の私は
「同じ場所で働き続けることが楽だ」
「耐え抜くことが美徳」
だと考えていたのです。
もちろん、今でも同じ病棟で頑張り続けている同期もいます。それも素晴らしいことだと思います。
ただ、
他の病棟や医療の現場と比べてみることで、自分の視野がグッと広がった
と感じています。
だからこそ私は、「一歩踏み出すことで、まったく違う世界が見える」ということを、悩んでいる誰かに伝えたいのです。
初めての転職で見えた“看護の楽しさ”

私は准看護師から正看護師にスキルアップしたときに精神的に限界を感じ、脳神経外科から精神科へと転職しました。
准看護師から正看護師へ
実習病院の指導者の方が本当に優しく、看護師にも優しい人がいるんだと思い精神科へ転職を決意
まったく違う環境へのチャレンジでしたが、そこでの出会いが私の看護観を大きく変えてくれました。
先輩や同僚からは…

もったいなくない?

急性期の病棟で頑張ってきたので離れる時に心配してくれたけど…あれから何年経っただろうか?全く後悔してません!
新しい職場のスタッフはみんな優しく、陰口や暴言とは無縁。まるで夢のような職場でした。
プリセプター、実習指導者、主任、認定看護師など、さまざまな役割を任されるようになり、心からこう思えるようになったのです。
「看護って、楽しい!」
将来は看護師長になりたい。
新人看護師の支えになりたい。
そんな風に、看護という仕事に大きなやりがいを感じるようになりました。
10年目、再び訪れた転機

しかし、看護師として10年目を迎えた頃、再び大きな転機が訪れました。
ある患者さんとの理不尽な関わりをきっかけに、それまで積み重ねてきたものが音を立てて崩れていったのです。
度重なる残業、キャパシティを超えた業務量、慢性的な人手不足…。
看護の「つらい部分」ばかりが目についてしまうようになりました。
- 医師のパワハラ
- スタッフを大切にしない新しい師長の登場
- 看護師なんて駒だから辞めたら雇えばいい!そんな組織で悩みました。
これらも追い打ちとなり、私は日に日にこう思うようになったのです。
「看護師以外の仕事がしたい」
「もう、看護師には戻りたくない!」
「看護師の理不尽さに、もう耐えられない」
そしてついに、退職を決意しました。
【看護師を「二度とやらない!」と決意した私のその後】

そう決意して退職した当初は、確かに解放感でいっぱいでした。
長年苦しめられてきた精神的な負担から解放され、心がふっと軽くなったのを覚えています。
患者さんからの理不尽な言動や、先輩看護師・医師からの高圧的な態度に悩まされることも、もうありません。
自分の時間を取り戻せた

土日祝日はもちろん、お盆や年末年始などの大型連休も取得できるようになり、
プライベートな時間を心から楽しめるようになったのは、大きな喜びでした。
夜勤がなくなったことで、体調が劇的に改善したのも、看護師を辞めてよかったと感じた大きな理由の一つです。
「夜に眠る」という当たり前の生活が、これほどまでにありがたいものだったとは――
改めてその幸せを実感しました。
ご褒美のはずが依存に変わっていった

無理にでも気持ちを切り替えるために、飲酒量が増えていきました。
それでも「自分へのご褒美」と思い込み、アルコールに少しずつ依存していきました。
夜間の急変に怯えることも、嫌な先輩との夜勤に憂鬱になることも、もうありません。
以前は夜勤明けに頭痛やめまいが頻発していましたが、そうした症状からも解放されました。
新しい働き方を見つけた今

今はフリーランスの看護師として、全国各地を飛び回っています。
現地の方々と交流を楽しみつつ、パソコン1台で作業をしながら、たまに看護も行っています。
「看護師としてのキャリアは終わり」だと思っていたけれど、
実は、働き方を変えるだけでここまで自分らしく生きられるとは、想像していませんでした。
もし今、「もう限界」と思っている看護師さんがいたら、
あなたにもきっと、自分らしく働ける道があると伝えたいです。
看護師をやめて後悔したこと:理想と現実のギャップ

「看護師なんて二度とやらない!」と意気込んで転職したものの、退職後6ヶ月が経ち、いくつかの後悔の念に駆られています。
最も大きい後悔は、やはり金銭面です。
看護師時代と比べて収入が大幅に減少し、生活が不安定になりました。「これからちゃんと稼げるのだろうか」という不安に襲われ、夜も眠れない日々を過ごし、瀬戸内海の夕陽を見ながら涙することもありました。自分にとって、
社会との繋がりが本当に大切だと再確認しました。
フリーランスという働き方を選んだことも影響していると思いますが、経済的な安定の大切さを痛感しています。
これまで10年間、「看護師」という仕事は、私にとって大きな存在でした。
患者さんの役に立てた時の達成感、同僚や後輩に頼られた時の喜び、友人から「看護師ってすごいね」と褒められた時の嬉しさ。
そうした感情が一気に失われ、心のどこかにぽっかりと穴が開いたような寂しさを感じています。
「二度とやらない!」
と思っていた看護師という仕事でしたが、心の奥底では完全に嫌いになったわけではなかったのだと気づきました。
また、看護師として頑張っている元同僚と話すと、後ろめたい気持ちになることもあります。愚痴をこぼしながらも、患者さんのために懸命に働く姿を見ると、「私ももう少し頑張れたのかもしれない…」という後悔の念が湧き上がってくるのです。
未経験の職種に飛び込んだため、覚えることの多さやビジネスマナーの違いに苦労することも少なくありません。新人として扱われるため、時には厳しく指導されることもあり、看護師1年目の頃のように落ち込むこともあります。「看護師をやめたら楽になる」と思っていたわけではありませんが、想像以上に新しい環境に慣れるのは大変だと感じています。
そして、今後のキャリアに対する漠然とした不安も常にあります。「この仕事で本当に良いのだろうか」「将来的に安定した収入を得られるのだろうか」と、日々悩んでいます。
看護師をやめた僕の正直な心境:「看護師に戻りたい」

「看護師を「二度とやらない!」
と思って退職してから6ヶ月。
今の正直な気持ちは、
「看護師に戻りたい」
ということです。理由はシンプルで、経済的な不安が大きいからです。看護師を辞めて初めて、看護師並みの安定した収入を得ることの難しさを痛感しました。
常に「もっと稼がなければ」というプレッシャーを感じ、精神的に疲弊する毎日です。もちろん、しばらくはフリーランスとして頑張ってみるつもりですが、正直なところ、看護師として働く方が経済的にはずっと楽だと感じています。看護師は、改めて待遇の良い仕事だったのだと実感しました。
もちろん、看護師時代の理不尽な経験は忘れていません。もし再び看護師として働くのであれば、「比較的落ち着いている職場」を探したいと考えています。具体的には、夜勤がなく、急変対応が少なく、残業が少なく、医師との関わりが少ない職場です。
そんな理想の職場を探し、少しずつ情報収集を始めています。その際には、以前にも利用した「スーパーナース」のような、職場のリアルな内部事情を知ることができる転職サイトを活用したいと考えています。」
看護師をやめたいと悩む1年目さんに考えて欲しいこと

まずは、看護師という仕事の価値を改めて考えてみましょう。看護師は人を助け、多くの人から感謝される素晴らしい仕事です。また、以下のようなメリットがあります。
- 様々な場所で働ける自由度
- 転職しやすい環境
- 比較的高い給与
- 産休・育休制度が利用しやすい
実際に他の職種に転職してみて初めて、これらの価値を痛感することがあります。あなたが持つ資格と経験は、とても貴重なものなのです。
長期的な視点でキャリアを考える
次に、今後のキャリアについて長期的な視点で考えてみましょう。
例えば:
- 「バリバリ働く看護師になりたい」のであれば、今の辛い環境も乗り越える必要があるかもしれません。
- 「落ち着いた環境で長く働きたい」と考えるなら、無理に今の職場に固執する必要はありません。
- 憧れの認定看護師になりたい!
看護師には病院以外にも、クリニック、老人ホーム、デイサービスなど、多様な働き方があります。情報を集めながら、「将来的にどんな働き方をしたいか」を具体的にイメージしてみることをお勧めします。そして、その目標を達成するために「今の環境でいつまで頑張るべきか」を考えることが大切です。
「今の環境が全てではない」ことを知る
最後にお伝えしたいのは、「今の環境が全てではない」ということです。
辛いと感じている原因は、看護師という仕事そのものではなく、今の職場の人間関係や労働条件かもしれません。
私自身も最初の「いじめ病棟」を経験したとき、「看護師は辛い仕事だ」と決めつけていました。しかし、転職によって状況は劇的に変わりました。
看護師の働き方は、夜勤のない職場や急変の少ない職場、患者さんとじっくり関われる職場など、多様な選択肢があります。もし今の環境が合わないと感じているのであれば、他の職場を探してみることを検討してください。きっとあなたに合った場所が見つかるはずです。
結論:安易な決断の前に、できることを探してみよう

この記事では、
「看護師なんて二度とやらない!」
と思って転職した私の後悔談を通して、看護師という仕事の価値や、転職の現実についてお伝えしました。
結論として、看護師という仕事は、安易に「二度とやらない」と決めつけて辞めてしまう前に、できることを探るべきです。
なぜなら、看護師の仕事の辛さは、働く環境に大きく左右されることが多いからです。
もしあなたが今、辛い状況に置かれているのであれば、まずは他の職場で看護師として働くことを検討してみてください。様々な働き方がある中で、きっとあなたに合った場所が見つかるはずです。
もし、それでも本当に看護師を辞めたいという強い気持ちがあるのであれば、しっかりと将来設計を立て、後悔のない道を選んでください。
今回の私の経験が、あなたの今後のキャリアを考える上で、少しでも参考になれば幸いです。
まずは一歩踏み出すために、看護師専門の転職サイトで様々な求人情報を眺めてみるのはいかがでしょうか。もしかしたら、あなたの理想とする働き方が見つかるかもしれません。