「介護職→ケアマネ→認定調査員」15年の私が伝える、家族介護者が知るべき制度の活かし方

「介護職→ケアマネ→認定調査員」15年の私が伝える、家族介護者が知るべき制度の活かし方

「介護って、思っていた以上に奥深い仕事でした」 

介護職として9年間、ケアマネとして5年、そして現在は自治体で認定調査員に4年間勤務しています。 

私はこれまで、施設・在宅・制度のあらゆる立場から「介護」に関わってきました。 

そして一つ、今も強く感じているのは── 

**「介護は、支える人の人生も変える仕事」**だということです。 

今回は、そんな私の経験から得たリアルと、家族介護者の方にこそ知ってほしい「制度の盲点」についてお話しします。 

🔸この記事は、介護職歴9年・ケアマネ歴5年・認定調査員歴4年のまーこさんの体験をもとに執筆しています。
そんなまーこさんに、介護職としてのリアルや制度との向き合い方についてインタビューをさせていただきました。
▶️介護に“限界”を感じる前に──民間サービス「イチロウ」というもう一つの支え

1. 【9年間続けられた理由】「あなたに会えるのが楽しみ」その一言がすべてだった

「介護の現場って、どこも似たようなもんでしょ?」
そう思っていた私が、9年間で見てきた現実は全く違いました。

最初に勤めた当時は何もわからず、ただ目の前の仕事をこなす毎日でしたが…
その後は老健やデイサービスなど、いくつもの現場を渡り歩きました。

<strong>まーこさん</strong>
まーこさん

正直なところ、「きれいごとだけでは済まされない現実」も多くありました。

老健では時間厳守、決まりごとの多さ、常に緊張感のある空気…
デイでは人間関係の難しさに心がすり減る日も…。

それでもやっぱり、やりがいを感じられたのは、
利用者さんと笑い合えた時間や、言葉が通じ合ったあの瞬間でした。

<strong>まーこさん</strong>
まーこさん

特に今でも心に残っているのが、
一日の終わりにふと目を合わせた瞬間、涙ぐみながら伝えてくれたこの言葉です。

「あなたに会えるのが毎日の楽しみ」

<strong>まーこさん</strong>
まーこさん

たったひとことの言葉で、
心が救われることって、ありませんか?

この言葉がどれだけ自分を支えてくれたかは、
今でもうまく言葉にできないほどです。

どんなにしんどくても、

「この人のために、もう少し頑張ってみよう」
そう思えたのは、
“つながり”を感じたあの一言があったから。

「あなたに会えるのが毎日の楽しみ」

“つながり”があったから、続けてこられた。
今、心からそう思います。

9年間、給料でも環境でもない。
たった一言の “つながり” が、支えになった。

2.ケアマネとして戸惑った“最初の一歩”

妊娠・育休中にケアマネ試験に合格。
転居をきっかけに、私は新しい事業所へと足を踏み入れました。

でも正直…

「試験に受かったからといって、即戦力にはなれない」
それが、現場に立ってすぐに感じたリアルでした。


面談の進め方も、書類の扱いも、
すべてが“初めて”だらけ。

毎日、心の中でこう思っていました。

<strong>まーこさん</strong>
まーこさん

「飛び込むしかなかったんです…ごめんなさい」
はじめの頃の私は、そんなふうに謝ってばかりでした。


そんな中、私が自分に言い聞かせていたのは、

💡 「焦らず、まずは“目の前の声”に寄り添おう」
そうやって、自分を落ち着かせていました。

すると少しずつ…

クレームをくださっていたご家族が、

🌸 「あなたが担当で本当によかった」
少しずつ、そんな言葉をもらえるようになりました。


<strong>まーこさん</strong>
まーこさん

経験が浅いことは、恥ではありません。

不安や戸惑いを抱えながらも、
**「聴く力」**を信じて進んでいく。
その一歩が、確かに信頼を築いていくのだと思います。

「あなたも、今悩んでいませんか?」

3.「知らなかった」では済まされない。介護保険に潜む“制度の落とし穴”

認定調査員に携わるようになり、
介護保険の申請から認定結果通知までのプロセスに関わる中で、
私は「制度を知ることの大切さ」を痛感しました。

💡 制度だけではカバーしきれない日常の困りごと、ありませんか?
「イチロウ」なら、必要な時に必要な分だけ、経験豊富なスタッフが訪問します。
👉  まずはサービス内容を見る

申請から結果が出るまで、目安は約30日。
その間には、医師の意見書、調査票の作成、審査会の調整など――
思っている以上に多くの人と工程が関わっています。

最近は

<strong>利用者さん</strong>
利用者さん

「とりあえず申請だけしておこう」

というケースも増えていますが、
1件あたり1万円以上の税金が使われているのが現実です。

📌便利に見える制度にも、

“正しく使わなければ誰かの負担になる”

一面があります。
だからこそ、私は声を大にして伝えたいのです。

<strong>まーこさん</strong>
まーこさん

「申請する前に、制度の仕組みを知ってほしい」と。

🔗 厚生労働省|介護保険制度の仕組みを見る(制度の全体像を図で確認できます)

4. 制度は“使ってこそ意味がある”──もったいない使い方、していませんか?

あなたやご家族が申請した制度──
「使わないまま」になっていませんか?

<strong>まーこさん</strong>
まーこさん

「認定は受けたけど、まだ何も使ってないんです」 そんな声を聞くたび、私はもったいなさで胸がギュッとします。

📌制度を知って活かす第一歩に

「認定は受けたけど、まだ何も使ってないんです」
そんな声を聞くたび、私はもったいなさで胸がギュッとします。

たとえば、ほんの少しの体操教室でも、
人とつながる時間は、認知機能や生活意欲の維持にとても大切。

📌介護保険のサービスって
「何かあったときの備え」ではなく、
「今をよりよくするため」にあるんです。


📝 意見書のお願い、忘れていませんか?

申請時に見落としがちなのが、
「医師に意見書を書いてもらう」ためのひと声。

「もう申請しましたので、よろしくお願いします」
たったそれだけで、医師もスムーズに対応してくれることが多いんです。


👀 認定調査は“普段の様子”を伝える場

調査のときは、ご家族が同席して、
“いつも通りの姿”をしっかり伝えることがとても大切。

「こんな時だけ元気に振る舞っちゃって…」
そんなケース、実は少なくありません。

だからこそ、現場の一つひとつを丁寧に進めることが、未来の安心につながります。

 4-1. 「こんなはずじゃなかった…」を防ぐために


❗️〜トラブル事例から見える“気づき”とは?〜

ある事業所では、
ケアプランにない車椅子が勝手にレンタルされていたり、

住宅改修で「高さを間違えたまま」施工されてしまったケースも…。


ご本人やご家族からは

<strong>利用者さん</strong>
利用者さん

「そんなこと、知らなかった…」
「確認してもらえてると思っていたのに…」


という声が少なくありません。

✅ たとえば、こんな事例も…

・ケアプランに記載のない車椅子が、無断でレンタルされていた
・住宅改修で「高さを間違えたまま」施工されていた

👉 小さな違和感が、思わぬトラブルの原因に…

こんなことが起こらないために、次のポイントをチェックしましょう!


だからこそ大切なのは、
ケアマネさんや事業所との“小さなすれ違い”に、早めに気づくこと。

介護保険の制度を正しく使うには、
小さな違和感や不安を「なんとなく」で終わらせないことが大事なんです。


✅ 一緒に確認していきませんか?

「これ、うちも当てはまるかも…」と少しでも思ったら、
次のセクションを読んでみてください。

 4-2. 家族介護に疲れたら、ひとりで抱え込まないで

誰に話していいか分からないときも、ケアマネや地域包括支援センターは、そっと寄り添う存在です

家族
家族

「頑張らなきゃ…私しかいないから」

そんなふうに、ずっと一人で抱え込んでいませんか?

家族の介護は、想像以上に心も体もすり減ります。
誰にも弱音を吐けず、いつの間にか限界を超えていた──
そんな声を、私は何度も耳にしてきました。

でもね、限界を感じる前に、外の風を入れてほしいんです。


🕊 ケアマネでも、地域包括でも、ご近所さんでもかまいません。
誰かと話すだけで、気持ちがふっと軽くなることもあります。


🌱「誰かと話すことで、“まだできること”が見えてくる」
それは、私自身が何度も経験してきたことです。

あなたは、ひとりじゃありません。

 4-3. 老後の備えは“若いうちからの趣味づくり”がカギ

<strong>まーこさん</strong>
まーこさん

最後に、少しだけ心にとめてほしいことがあります。

将来、介護が必要になっても──
できるだけ自分らしく、前向きに過ごしてほしい。
そのためには、**「若いうちからの趣味づくり」**が、とても大切です。

🎨絵を描くのが好き。🗣おしゃべりが得意。🎵歌やダンス、⚽️スポーツ、🧵手仕事でも。

「好きなこと」がある人は、それだけで笑顔が増えて、デイサービスでも自然と活力につながっていきます。

🔑老後のための準備は、特別なことじゃなくていいんです。

いまの「楽しい」が、将来の「心の支え」になります。