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ナスの声を聞くプロと、患者の声を聞く看護師
高知県で応援ナースとして働いている私の休日。
朝7時。
安芸市のハウスの中はすでに蒸し暑く、ナスの葉には朝露が光っていました。
「ナスは優しく持ってくださいね」
農家さんのその一言で、私はすぐに気づきました。
これは単なる収穫作業ではない。
プロの仕事だ。
今回、私は高知県安芸市にある 「せんとうふぁーむ」 さんで、
1日農業バイト(07:00〜12:00) を体験させていただきました。
ハウスの中で見たのは、ナスを育てる仕事を超えた、
極めて専門的で情熱的な世界でした。
そしてその姿は、
私たち看護師が行っている「看護」の本質にも通じていると感じたのです。
究極の1本を育てる「土佐鷹」へのこだわり

今回お世話になった せんとうふぁーむ さんで育てられているのは
高知の新品種 「土佐鷹(とさたか)」。
このナスの特徴は
- 皮が非常に薄い
- アクが少ない
- リンゴのような甘み
つまり、非常に繊細なナスです。
だからこそ栽培は簡単ではありません。
ハウスでは
- 温度
- 湿度
- 水分
- 日照時間
これらを パソコンで緻密に管理していました。
しかし本当に驚いたのは、
そのデータ管理ではありません。
農家さんはナスを見ながらこう言いました。
「葉の色が少し違う」
「今日は元気がない」
正直に言うと、私には全くわかりませんでした。
しかし農家さんには見えている。
それはまるで
「茄子の声」を聞いているような仕事でした。
農業と看護に共通する「プロフェッショナリズム」
収穫をお手伝いしながら、
私はあることに気づきました。
「これって、看護と同じじゃないか?」
私たち看護師の仕事も
- バイタルサインという データ
- 患者さんの表情
- 声のトーン
- 仕草
こうした 数字と感覚の両方 を使って判断しています。
例えば
「今日は元気がない」
「声のトーンが違う」
「顔色がいつもと違う」
こうした小さな変化に気づくことが
看護の本質です。
しかし現実の医療現場では
- 人手不足
- 業務の多さ
- 記録作業
に追われ、
感覚を研ぎ澄ます余裕
を失ってしまうことがあります。
もし今、あなたが
「看護師の仕事が辛い」
と感じているなら、それは
能力の問題ではなく
環境の問題
かもしれません。
病院の外に出て見える世界

今回の農業バイトでは、
普段の病院では出会えない人たちと一緒に働きました。
関西から来たIT関係の若者。
そして
明確な目標を持って農学部で学ぶ大学生。
休憩時間の会話の中で
「なぜここにいるのか」
「自分は何をしたいのか」
をしっかり語る彼らの姿を見て、
私は少し驚きました。
看護師はときどき
「常識がない」
と言われることがあります。
しかしそれは、
病院という閉鎖的な世界にいる時間が長いからかもしれません。
外の世界に出ると
- 新しい価値観
- 新しい仕事
- 新しい人との出会い
が待っています。

土に触れ
作物を収穫し
自分の手で成果を出す。
この体験は
病棟では絶対に味わえない達成感
でした。

この体験が看護の質を変える
今回の農業体験で得たものは
単なる思い出ではありません。
それは
一次情報
です。
例えば病棟には、農業をしていた患者さんも多くいます。
そんな時
「私も高知でナスの収穫を手伝ったことがあるんです」
そう話すと、
患者さんの表情が変わるかもしれません。
また食事介助の場面でも
「この野菜も農家さんが大切に育てたものなんですよ」
と伝えることで
食事に対する意識が変わる可能性もあります。
私たちが口にする食事は
- 農家
- 流通
- 栄養士
- 調理スタッフ
多くの人の手で届けられています。
それを実感できたことは、
看護師として大きな学びでした。
応援ナースを「人生のプラットフォーム」に
私は以前、鹿児島県の 種子島 で
安納芋の収穫もお手伝いしました。
そこでも農家さんから
- 地域の歴史
- 食文化
- 農業の苦労
を教えていただきました。
応援ナースという働き方は
「給料が良い」
だけで選ぶには、
あまりにももったいない働き方です。
全国の医療機関で働きながら
- 地域の文化に触れる
- 地元の人と交流する
- 新しい経験をする
それはまさに
人生のプラットフォーム
になります。
次はいつか
北海道・利尻島で昆布漁
も体験してみたいと思っています。
高条件の求人はもちろん、地域の人と繋がる一生モノの経験を。
まとめ|あなたの感覚を取り戻すために
看護師として働いていると
どうしても世界が狭くなります。
しかし一歩外に出ると
新しい出会い
新しい仕事
新しい価値観
が待っています。
農家さんがナスの声を聞くように
私たち看護師も
患者さんの声を聞いています。
プロとは
小さな変化に気づける人
なのかもしれません。
もし今、仕事に行き詰まりを感じているなら
少しだけ勇気を出して
病院の外へ出てみてください。
土に触れ
地域の人と話し
新しい世界を知る。
あなたの感覚は、
きっと再び研ぎ澄まされるはずです。
今回お世話になった農園
せんとうふぁーむ
高知県安芸市穴内乙
「丁寧に育てた茄子を、丁寧に扱う」
そんな想いを大切にされている、志の高い農園です。
初心者の私にも、本当に親切丁寧に教えてくださいました。
この貴重な経験をさせていただいたことに、心から感謝しています。