保育園看護師は後悔する?7年続けた40代ナースが語る「給料・人間関係・辞めたい本音」のすべて

保育園看護師は後悔する?7年続けた40代ナースが語る「給料・人間関係・辞めたい本音」のすべて

「夜勤がしんどい」

「もっと穏やかに子どもと関わりたい」。

そんな思いから保育園看護師を検索すると、出てくるのは

「後悔」

「辞めたい」

「ムカつく」

といった不穏なキーワードばかり。不安になりますよね。

実際、保育園看護師は離職率が高い職種です。「2人いれば1人は半年以内に辞める」とまで言う現場の声もあります。

ですが、その一方で10年以上のブランクを経て40代で保育園看護師になり、7年間続けた人もいます。今回はその「Aさん」に直接インタビューし、なぜ多くの人が辞めるなかで彼女は続けられたのか、給料は実際いくら下がったのか、人間関係の壁をどう乗り越えたのかを、最新の給与データと照らし合わせながら本音で掘り下げます。

「転職して後悔した」と読者が言わないために。きれいごとではない「理想と現実」をお届けします。

まず結論:保育園看護師は「役割の理解」で天国にも地獄にもなる

先に結論からお伝えします。保育園看護師で後悔する人としない人の差は、スキルでも年齢でもありません。「保育園における看護師の立ち位置」を受け入れられるかどうか、この一点に尽きます。

Aさんが7年続けられた最大の理由も、特別な看護スキルではなく「自分は保育のサポート役だ」と割り切れたことでした。

逆に「私は看護師なのに」というプライドを手放せない人ほど、早期に辞めていきます。この記事を読んで「自分はどちらのタイプか」を見極めてみてください。

インタビュー相手「Aさん」の異色すぎる経歴

今回お話を伺ったAさんは、看護師としては珍しい経歴の持ち主です。

小児科 → カフェ店員10年 → 40代で保育園看護師

病院の小児科で勤務したあと、いったん看護の世界を離れて10年以上カフェなどの飲食店で働いていました。その後、シングルマザーとして「娘の小学校卒業までは夜勤のない仕事をしたい」という理由から保育園看護師を選択。トータル7年というキャリアは、離職率の高いこの業界では「かなり長い方」です。

このブランクと異業種経験こそが、実は保育園看護師として長続きした隠れた強みでした。理由は後ほど解説します。

保育園看護師の1日の流れと仕事内容【病院とこんなに違う】

「看護の仕事」をイメージして入ると、必ずギャップを感じます。まずは実態を知っておきましょう。

勤務時間は「OLのような」9時〜17時

基本は平日9:00〜17:00の日勤のみ。園児が登園している時間帯に怪我や発熱への対応が必要なため、この時間固定が一般的です。残業はほとんどなく、夜勤もありません。

仕事の中身は「看護2割・保育8割」のことも

主な業務は、怪我・急病への対応、与薬管理、身体測定、内科・歯科検診の補助など。ただし、これらの「看護らしい仕事」が占める割合は意外と少ないのが実情です。

現場の看護師からは「保育がメインで、看護は少ない」という声が多く聞かれます。0歳児・1歳児クラスの担任や副担任として配属され、おむつ交換・食事介助・寝かしつけ・行事の壁面づくりまで担当することも珍しくありません。

「衛生管理」という名の掃除・消毒が大きな比重

おもちゃの消毒、手すりや窓の拭き掃除、嘔吐物の処理などは看護師の重要な役割です。「感染対策の専門家」として任される面もありますが、現場では単純に「掃除係」と感じてしまう人も少なくありません。

項目病院看護師保育園看護師
勤務時間夜勤あり・交代制日勤のみ(9〜17時が中心)
主な業務医療行為・看護ケア保健業務+保育補助+衛生管理
同職種の人数多数基本1名(孤立しやすい)
緊急時の対応医師・チームで対応看護師が主導することも
給料高め(夜勤手当あり)下がる傾向(後述)
精神的プレッシャー命と隣り合わせで高い比較的軽い

保育園看護師になって「良かった」3つのこと

ネガティブな話の前に、まずはメリットから。ここに魅力を感じられる人なら、転職する価値は十分あります。

① 生活リズムが劇的に安定する

夜勤がなく残業も少ないため、生活が一気に整います。子育て中の人、体力的に夜勤がつらくなってきた40代・50代にとって、これは何物にも代えがたい価値です。Aさんも「娘との時間を確保できたことが一番」と語っています。

② 子どもの成長を間近で見守れる

入園時に歩けなかった子が走り回るようになる。その成長を毎日見られるのは保育園ならでは。「看護師さんがいてくれて安心」と保護者や保育士に頼られる瞬間は、病院とは違うやりがいです。

③ 命の緊張感から解放される

急変対応や看取りといった、命と隣り合わせの緊迫した場面は激減します。精神的なプレッシャーが軽くなり、「心穏やかに働けるようになった」と感じる人は多いです。

【最重要】「後悔」「辞めたい」と言われる5つの現実

ここからが本題です。検索者が一番知りたい「闇」の部分を、データと体験談で正直にお伝えします。

① 給料は下がる。ただし「半分」は誇張、現実は「2〜4割減」

最初に覚悟すべきは給与面です。ただし、ネットでよく見る「給料が半分になる」は煽りに近く、実態とは異なります。正確なデータで見てみましょう。

レバウェル看護の調査(2024年3月)によると、日勤のみで働く病院看護師の平均年収は約397万円。一方、夜勤ありだと約489万円、夜勤専従だと約589万円です。つまり、給料が下がる主因は「保育園だから」ではなく「夜勤手当がなくなるから」です。

保育園看護師そのものの給与水準は、内閣府の経営実態調査などをもとにすると、私立の常勤で月額34万円前後(賞与込み換算)、公立では約39万円前後とされ、公立(=公務員扱い)の方が高めの傾向です。地域や運営形態で大きく変わります。

区分月額給与の目安(賞与込み換算)
私立保育園・常勤約34万円前後
公立保育園・常勤約39万円前後(公務員扱い)
非常勤・パート私立で約24万円前後

※あくまで全国平均の目安であり、地域・経験年数・園によって差があります。

結論として、夜勤バリバリだった人ほど年収ダウンの幅は大きく感じます(年100万円近く下がるケースも)。一方、もともと日勤中心だった人なら、思ったほど下がらないこともあります。

② 「看護師」の枠を超えた幅広い役割を求められる

保育園で看護師はメインの存在ではなく、あくまで保育のサポート役です。病院のように医療行為だけに専念できるわけではなく、保育・衛生管理・保健業務と求められる役割が幅広いのが特徴です。そのぶん「資格を活かせていないのでは」と感じる場面もあります。「人手が足りないところの補充として、午前は0歳クラス、午後は3歳クラスと、その日その日で役割が変わる」という現場の声もあります。

③ 「1人配置」の孤独と重圧

ほとんどの園で看護師の配置は1名のみ。これは離職理由の最上位に挙がる、最大の壁です。

病院では多数派だった看護師が、保育園では圧倒的少数派になります。看護のことを相談できる同僚がいない。それでいて、てんかん発作やアナフィラキシーなどの緊急時には、「その場の医療責任者」として自分が主導して動かなければならない重圧がかかります。「自分1人しかいない」という不安が、じわじわと効いてくるのです。

④ 保育士との「価値観の壁」

保育のプロである保育士との関係は非常にデリケートです。専門領域が異なるため、感染対策や子どもへの関わり方で意見が衝突することがあります。

「看護師は配置されてまだ歴史が浅く、周囲の理解を得にくい」「保育士グループの輪に入れず、疎外感を覚える」といった声は多数あります。なかには陰口を言われ、「ムカつく」とまで思われてしまうケースも。給与体系の違いから冷ややかに見られることもあります。

⑤ 看護スキルが落ちていく不安

高度な医療行為をする機会がほとんどないため、「採血や点滴の手技を忘れてしまった」「病院に戻れなくなるのでは」というキャリア面の不安を抱える人もいます。これは長く続けるほど無視できないデメリットです。

40代・50代からの転職は「遅くない」。むしろ有利な理由

「40代から保育園看護師なんて遅いのでは」と不安な方。Aさんの答えは明確です。

ブランクや医療不安はむしろ「強み」になる

「バリバリの病院キャリアより、ブランクがある人や医療行為に不安がある人の方が馴染みやすい」とAさんは言います。保育園で求められるのは高度な医療技術ではなく、子どもや保護者に寄り添う姿勢とコミュニケーション力。人生経験豊富な40代・50代だからこそ活きる場面が多いのです。

要注意なのは「プライドが高いベテラン」

逆に危険なのは、病院での看護師キャリアが長く、プライドの高い人。「掃除なんて私の仕事じゃない」「感染対策はこうすべき」と病院の常識を持ち込みすぎると、保育士と対立し、居場所を失います。年齢ではなく「柔軟性」が分かれ目です。

保育園看護師に向いている人・向いていない人【チェックリスト】

インタビューと現場の声から見えた適性をまとめます。

向いている人

  • 「保育の場にお邪魔させてもらっている」という謙虚なスタンスでいられる人
  • 掃除やサポートなど裏方業務を厭わない人
  • 給料よりワークライフバランスや子どもとの時間を優先したい人
  • 子どもが純粋に好きな人
  • 1人でも落ち着いて判断・対応できる人

向いていない人

  • 医療スキルを磨き続けてキャリアアップしたい人
  • 「看護師」としてのプライドを手放せない人
  • 高収入を維持したい人
  • 1人で責任を負うのが極度に苦手な人

ひとつでも「向いていない人」に強く当てはまるなら、転職前にもう一度立ち止まって考えることをおすすめします。

後悔しないための「園選び」3つのコツ

同じ保育園看護師でも、園選びで満足度はまったく変わります。Aさんの7年と、辞めた人の体験談から導いた選び方です。

① 「系列園・姉妹園がある法人」を選ぶ

1人配置の孤独と重圧を和らげる最強の対策がこれ。系列園に他の看護師がいれば、判断に迷ったときに相談でき、横のつながりに助けられます。

② 公立 or 大手法人で待遇を底上げ

給与を重視するなら公立(公務員扱い)が高め。私立でも、借り上げ社宅制度(家賃補助)や処遇改善等加算が充実している大手法人なら、額面以外で待遇を底上げできます。

③ 「看護師の業務範囲」を面接で必ず確認

「保育補助はどの程度か」「掃除や担任業務はあるか」を入職前に具体的に聞くこと。ここを曖昧にして入ると「こんなはずじゃなかった」につながります。

よくある質問(FAQ)

Q. 保育園看護師は本当に給料が半分になりますか?

A. 「半分」は誇張です。給料が下がる主因は夜勤手当の有無であり、日勤メインだった人なら下げ幅は限定的です。夜勤を多くこなしていた人ほど下がり幅が大きく感じます。

Q. 看護師経験が浅くてもできますか?

A. 多くの求人で病棟経験2年以上などが目安とされますが、保育園未経験・ブランク可の求人は豊富です。高度な医療技術よりコミュニケーション力が重視されます。

Q. 1人配置が不安です。対処法は?

A. 系列園・姉妹園のある法人を選ぶのが有効です。緊急時の相談先を確保でき、孤立感が大きく軽減されます。

Q. 保育士と仲良くやるコツは?

A. 「専門領域が違うこと」を前提に、相手の意見を尊重し歩み寄る姿勢が鍵です。「教えてもらう」スタンスでいる人ほど早く溶け込めます。

Q. また病院に戻れますか?

A. 戻れますが、ブランクが長いほど手技の感覚は鈍ります。将来病院復帰の可能性があるなら、定期的に研修を受けられる環境を選ぶと安心です。

Q. 保育園看護師の給料は安い?

A. 「半分になる」というのは誇張で、下がる主な原因は夜勤手当がなくなることです。日勤メインだった人ほど下げ幅は小さく、夜勤を多くこなしていた人ほど下がったと感じやすくなります。詳しくは「後悔」「辞めたい」と言われる5つの現実で解説しています。

Q. 保育園看護師に向いていない人は?

A. 1人で落ち着いて判断するのが苦手な人や、病棟レベルの看護スキル維持に強くこだわる人は慎重に検討したほうがよいでしょう。逆に子ども好きで生活リズムを安定させたい人には向いています。詳しくは向いている人・向いていない人のチェックリストをご覧ください。

Q. 1人職場が辛いときはどうすればいい?

A. 系列園・姉妹園のある法人を選ぶと、緊急時に相談できる相手を確保でき、孤立感が大きく軽減されます。園選びの段階で相談体制を確認しておくことが有効です。詳しくは後悔しないための「園選び」3つのコツで説明しています。

Q. 40代・50代からの保育園看護師転職は遅い?

A. 遅くありません。むしろブランクや医療現場での経験は強みになり得ます。注意が必要なのは、過去のやり方にこだわりすぎるケースです。詳しくは40代・50代からの転職は「遅くない」理由で解説しています。

Q. 保育園看護師を辞めたくなる一番の理由は?

A. 保育士との価値観の違いによる壁と、1人配置ゆえの孤独や重圧が大きな要因です。役割の違いを前提に歩み寄る姿勢と、相談できる環境選びが後悔を防ぐ鍵になります。詳しくは「後悔」「辞めたい」と言われる5つの現実をご覧ください。

保育園看護師への転職を具体的に考え始めたら、保育園求人に強い転職サービスに相談して、非公開求人や園ごとの業務範囲・待遇を比較しておくと安心です。

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まとめ:役割を理解すれば、保育園看護師は最高の職場になる

保育園看護師で後悔するかしないかは、スキルや年齢ではなく「自分の役割は保育のサポートだ」と割り切れるかどうかで決まります。

Aさんが7年続けられたのは、保育士をプロとしてリスペクトし、現場に溶け込む柔軟性を持っていたから。「看護師として」しゃしゃり出すぎなければ、子どもたちの笑顔に囲まれた穏やかな働き方が手に入ります。

給料が下がるのも、1人配置がつらいのも事実。でも、それを上回る「生活の安定」と「やりがい」を見出せる人にとって、これ以上ない職場になり得ます。

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