※本記事にはPRを含みます
※本記事はインタビュー内容をもとに、個人や勤務先が特定されないよう一部表現を調整し再構成しています。
※心身の不調が強い場合は、医療機関・産業保健・身近な相談窓口へ。緊急時は地域の救急(119)等をご利用ください。
まずこれだけ:壊れる前のサイン(保存版チェックリスト)
「辞めたい」がただの愚痴なのか、危険信号なのか。
当てはまる数で、次の行動を決めてください。
□ 罵声・ミスの場面が頭の中で何度も再生される
□ 通勤中に涙が出る/駅や駐車場で動けない
□ 眠れない・食べられない(2週間以上)
□ 休日も回復せず、体が重い
□ 家族や恋人に強い口調で当たってしまう
□ ミスが怖すぎて手が震える/動悸がする
□ 「消えたい」「いなくなりたい」が浮かぶ
0〜1個:負荷調整(睡眠・休息・業務整理)で回復見込みあり
2〜3個:一人で抱えない(師長・産業保健・相談窓口へ)
4個以上/最後の項目:優先順位は「仕事」より「安全」。早めの受診や休養を検討

- オペ室1年目が「辞めたい」と感じるリアル(何がしんどいのか)
- 救命センター異動で起きたバーンアウトのきっかけ
- 「戻れた理由」と、キャリアを折らずに進む選択肢(認定看護師・教育・管理)
- いま辞めたい人へ、当事者が伝えたい逃げ方と戻り方
- インタビューした人
- 今回お話を伺ったのは、手術室を軸にキャリアを積み、感染管理の認定資格も取得。現在は中央手術室の副師長として働く 「もかさん」です。
キーワードは 「オペ室 看護師 辞めたい」。
辞めたい気持ちを否定せず、でも「折れた先」からどう立て直せるのか——その答えを、経験者の言葉で拾っていきます。
結論:オペ室は「向いてない」より先に負荷が異常

オペ室のしんどさは、能力不足ではなく 「要求水準×スピード×閉鎖空間」が重なって起きます。
- 失敗が目立ちやすい(少人数・密室)
- 誰の目にも「準備不足」が見える(物品・器械・術式)
- 医師ごとの癖が強い(同じ術式でも別物)
- 休憩が取りづらい/緊張が途切れない
「辞めたい」は、あなたが弱いからじゃなく、負荷が高すぎるサインです。
1年目のリアリティショック:最初の1ヶ月だけ「ぬるい」と感じた理由
もかさんは新卒で希望してオペ室へ。
学生時代の実習が厳しかったこともあり、配属直後はこう感じたそうです。
「思ったより大丈夫かも」
でも、それは最初の1ヶ月で終わりました。
「できる風」に見えたことで、期待値が上がりすぎた
オペ室は全部門対応に近い世界。
内科・外科・脳外・整形・婦人科…科ごとに必要な知識もスピードも違う。
- 術式の理解
- 物品・器械
- 手術の流れ
- 先読み
- 医師ごとの癖
これが一気に押し寄せ、もかさんは 「10ヶ月以上が地獄だった」と振り返ります。
罵声のストレスが、睡眠と生活に侵入してくる
看護師同士の関係は悪くなかった。
でも、特定の医師から日常的に罵声を浴びるようになり、3ヶ月目には明らかな異変が出ました。
- 寝ても頭の中で声が再生される
- 気づいたら家族に同じ口調をぶつけてしまう
「これはまずい」と感じ、師長に相談し、カウンセリングにも通ったそうです。
ただ、途中でこう結論づけます。
「気を紛らわすだけでは変わらない。罵声を浴びない状態を作るしかない」
新人の秋ごろから、術式・準備・基礎の徹底へ振り切り、状況を少しずつ変えていきました。
【保存版】オペ室で地雷を踏まない最低限の準備3点

新人が一番しんどいのは、「できない」ことそのものより、
やってないと思われる瞬間が積み重なること。
もかさんが語ったのは、かなり現実的でした。
- 前日に術式を押さえる(流れ/要点/危険ポイントだけ)
- 準備できる範囲はやり切って入る(物品・器械・配置)
- プロの姿勢を見せる(慣れ合いじゃなく、仕事として)
できないことは責めない。
でも、やらないまま入ると(特に医師には)一発で見抜かれる。
オペ室はここが残酷で、でもフェアでもあります。
8年目の救命異動:専門性があるからこそ、折れ方が深かった
オペ室で8年勤務後、本人の希望ではない人事で救命センターへ。
しかも看護研究のまとめの最中。
「8年目扱い」で新人扱いはされない。
でも病棟経験がない部分は、基礎から覚え直し。
急性期病院(ICU・救命)での過酷な環境に限界を感じているのは、あなただけではありません。同じようにICUでのプレッシャーから消耗し、働き方を変えて「自分を取り戻した」男性看護師のリアルな体験談も参考にしてみてください。
【参考】救急・ICUの現場で役立つ記事:
→(https://rsnbkk.com)すなブログ
異動2週間後、受け持ち患者が急変し亡くなった
術後患者の腹痛を報告し、診察まで時間がかかり、検査から緊急手術へ。
結果的に亡くなってしまった。
その後、頭の中を支配したのは強い自責でした。
- 自分じゃなかったら助かったのでは
- もっと的確に伝えられていたら
- もっと早く提案していたら
オペ室は「基本的に生きて帰す」空気が強い。
救命は「境界線」が日常にある。
その落差が、もかさんの心を削っていきます。
「病院に足が向かない」状態から、戻れた一言
救命の1年で、出勤と欠勤を繰り返すバーンアウト(燃え尽き症候群)
状態に。 退職も現実的に考えていたといいます。
救命の1年で、出勤と欠勤を繰り返すバーンアウト状態に。
退職も現実的に考えていたといいます。
そこで手を差し伸べたのが、当時のオペ室師長の一言。
「俺が全責任を取るから出てこい。踏み出せないだろ」
この言葉で、もかさんは戻る選択ができた。
折れた人に必要なのは説教でも根性論でもなく、「戻れる導線」なんですよね。
管理職ではなくスペシャリストへ:感染管理認定看護師という転機
一度つまずいたことで、上層部から「メンタルに弱い」のレッテルを貼られた感覚もあったそうです。
一方でオペ室でのスキルは高く、現場復帰はスムーズ。
そこで副部長から提案されたのが、管理職ではなく 専門職ルートでした。
- 教育課程は9ヶ月(出向扱い・費用は病院補助)
- ただし、辞められない/単位を落とせないプレッシャー
- 全国の仲間との学びは確かな財産になった
コロナ禍:資格が「まだ」なのに、現場では「認定さん」扱い
教育課程を終えた直後、コロナへ突入。
試験は延期され、正式資格がないまま院内感染対策の最前線へ。
周囲からは「感染の人」。
でも自分の中では「まだ名札がない」。
この立場のズレが、静かにストレスになっていったそうです。
副師長としての新人教育:もかさんが一番嫌うのは「理不尽」
- できる・できないは問わない
- でも、やる・やらないは本人次第
- 課題を出したなら、自分も同じ課題をやって持っていく
上から押し付けるのではなく、同じ地面に立つ。
これが新人に効く信頼の作り方だと語っていました。
いま「オペ室辞めたい」と泣いているあなたへ:最初に伝えたいこと
耐え抜くことだけが正解じゃない。
「石の上にも3年」に縛られなくていい。合わなければ離れるのも選択肢。
でも、辞めると壊れるは別物。
壊れる前に、一回離れていい。
【行動ガイド】辞めたい時の逃げ方と戻り方(順番が大事)
① まず「安全」を確保(今日〜3日)
- 睡眠と食事が崩れているなら最優先で立て直す
- 2週間以上続くなら、医療機関・産業保健・相談窓口へ
- 緊急時は地域の救急(119)
② 次に「環境の調整」(1〜2週間)
- 師長に「業務量」「医師対応」「教育の進め方」を相談
- 異動希望・配置調整・教育担当変更など、現実的な手段を検討
③ それでも無理なら「離れる準備」(2〜4週間)
- 退職は最終手段でもOK。ただ、壊れる前に動く
- 情報収集だけでもしておく(外来/健診/クリニック/訪問/応援など)
よくある質問(FAQ)

Q. オペ室が向いてないのかな?
A. 向き不向きの前に、負荷が過剰になっているケースが多いです。睡眠・食事・休日の回復が追いついているかを確認し、それでも無理なら環境を変えるのは自然です。
Q. 器械出しが怖くて毎日つらい
A. 怖さの正体は「経験不足」より「準備不足に見える恐怖」であることが多いです。前日に術式の流れと要点だけ押さえ、準備できる範囲を見える形にして入るだけでも圧は下がります。
Q. 外回りが回らない/先読みできない
A. 先読みはセンスではなく型です。「次の5分で何が起きるか」を手術の流れで区切ってメモ化すると伸びます。新人のうちは全部ではなく要点だけでOKです。
Q. 辞めたらキャリアが終わりそうで怖い
A. 終わりません。現場経験は形を変えて活きます。オペ室→外来、手術部門→感染対策、救命→訪問など、ルートは複数あります。
Q. 逃げる判断ができない
A. 「通勤できない」「涙が止まらない」「食べられない」「眠れない」が続くなら、根性で突破しない方がいいサインです。安全が最優先です。
まとめ:辞めたい気持ちは、あなたの弱さじゃなくてサイン

- 辞めたいの正体は「能力不足」じゃなく「負荷の過剰」
- 戻るには「戻っていい」と言ってくれる人(導線)が必要
- キャリアは一本道じゃない(専門職・教育・配置転換・休むも全部ルート)
もし今、ナース服に手が伸びないなら。
その時点で、もう十分がんばってます。