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※本記事にはPRを含みます。内容は個人の体験談に基づいています。待遇や制度は病院・時期によって異なるため、詳細は必ず所属施設にご確認ください。
💬「認定看護師になっても給料は本当に上がるの?」
💬「管理職よりもスペシャリストの方が自分に合っている?」
専門看護師・認定看護師は、特定分野で高度な知識と実践能力を持つスペシャリストです。
しかし、その資格が給与やキャリアにどう結びつくか、リアルな情報はあまり表に出ません。
今回は、認知症看護認定看護師(話者A) と 乳がん看護認定看護師(話者B) にインタビュー。
資格取得の動機・給与・更新方針・患者支援まで、現場のリアルな声をお届けします。
1. 認定看護師の給与事情と更新方針
認知症看護認定:給与加算ゼロで更新しない選択
- 「給料が1円も上がらない」ため、資格更新はしない方針。
- 一般科では5,000円〜5万円の加算がある例もあるが、精神科はゼロのケースが多い。
- 取得費用(約100万円)を自腹で払ったが、回収できないという現実。
乳がん看護認定:手当は1万円、負担は増加
- 給与は1万円上がったが「それ以上に業務量が増えて割に合わない」と感じている。
- ただし、取得費用は病院が全額負担してくれたため、金銭的負担はなかった。
👉 ポイント:認定を目指す際は、
- 取得費用を病院が負担してくれるか
- 取得後の給与加算額
を事前に確認することが投資回収のカギ。
2. キャリア選択とスペシャリスト志向
話者Bは「管理」「教育」「スペシャリスト」の三つの道を考え、スペシャリストを選択しました。
- 管理職や教育には興味がなく、患者と長期的に向き合える乳腺領域を選択。
- 認定資格を取った理由は「患者さんからの信頼を得て、自分の言葉に重みを持たせるため」。
認定を目指す看護師へのアドバイス
- 患者の声を聴くことが最優先。座学だけでなく、日々の会話から学習課題を見つける。
- 転職戦略が重要。多くの病院は「数年勤務後に認定支援」が基本。すぐに認定取得を目指すなら、支援体制のある病院を探して交渉するのが成功の鍵。
3. 乳がん看護における「就労両立支援」
患者支援の核:見た目の変化と仕事
- 乳がん治療は長期入院が少なく、就労と治療の両立は可能。
- 仕事は「胸の喪失」「脱毛」などの変化が続く中で、自己同一性を保つ手段になる。
最大の障壁は「外見の変化」
- 女性の仕事は「接客・医療・教育」など対人業務が多く、脱毛などの外見変化が復帰の心理的障壁に。
- パート比率が高く休暇制度が少ないため、両立できず離職するケースも目立つ。
復職の落とし穴
- 「好きなだけ休んでいい」と口頭で言われても、復帰時に席がない事例あり。
- 毎日2万歩の万歩計提出など、実質的に退職を迫る条件を提示されたケースも存在。
👉 教訓:休業前には、復帰後の職務・勤務条件を必ず書面で確認しておくこと。
4. 患者に寄り添う看護と不安の言語化
- 「不安」は対象のない漠然とした感情。
- 看護師が患者の思いを言語化して代弁することで、安心と信頼が生まれる。
- 「話す=手放す」ことにつながり、患者の回復を支える。
5. 認定看護師の役割と多職種連携の未来
認定看護師の役割
- 医師との治療方針すり合わせによる意思決定支援が中心。
- 薬剤師外来などが整備されていない病院では、認定看護師が情報橋渡し役を担う。
今後の展望
- 乳がん治療は薬物療法・放射線治療・リハビリなどが複雑に絡む。
- 認定看護師はコメディカル(薬剤師・放射線技師・リハビリ職など)と積極的に連携し、患者全体を捉える看護を強化していく必要がある。
まとめ|スペシャリストの道は「信頼」に繋がる
- 認定看護師の待遇は分野や病院で大きく差があり、必ずしも給与に直結しない。
- それでも、患者との深い信頼関係や医療チームでの役割はかけがえのない価値がある。
- スペシャリストの道を選ぶ看護師にとって、挑戦と学びを続ける姿勢こそが最大の武器となる。